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5月, 2017の投稿を表示しています

がん患者とスキンケア

上の画像は「北九州の紫外線ハカセ」こと私、鈴木聖司が体調不良が続く中で2014年4月〜6月にかけて様々な総合病院の内科系で診察を受け原因が解らなかった時に、もしかしてこのホクロが怪しいんじゃない?と家族に指摘され複数の皮膚科医院を巡っていた時に自分で撮影したメラノーマ(悪性黒色腫)の画像です。身体の正面に点在する複数の日焼けシミに混じって、ちょうどヘソの左上の場所で徐々に 徐々に黒と紫が相混ざった歪な色と形へ、カサカサかゆい感覚で大きく育っていた のでした。 メラノーマという悪性皮膚がんの診察は皮膚科医の経験とスキルに頼るところが非常に大きく 初見は肉眼とダーモスコピー検査に委ねられます。 私も上の画像の段階で北九州市と福岡市の2ヵ所の皮膚科医院に通院しましたが、肉眼とダーモスコピー検査の初見で特に問題無いと診察されました。もしそのまま問題無いと放置していたら…と今思うだけで背筋が凍ります。しかし、自分の直感が自分を助けました。メラノーマらしきホクロを見れば見るほどサイトで検索したメラノーマ画像に酷似しているように感じたのです。もう一度だけ見せてみよう!それで問題無いと診断されたなら別の病気かもしれない…と3ヵ所目に行った皮膚科医院の医師が肉眼とダーモスコピー検査で「メラノーマの可能性が極めて高い」という診断を即決で降し九州大学病院で大至急生検を受けるよう紹介状を書いてくれました。これが不幸中の幸いでした。 九州大学病院の皮膚科で私は又々大きく救われることになります。それは、メラノーマを疑われた病変生検の際に周辺に点在するメラノーマ予備軍が3点発見されたことです。このメラノーマ予備軍をメインの手術の際に一掃出来たこと、更に幾つかの怪しいホクロを潰して貰ったことで私のメラノーマ病状進行は止まりました。この上の画像は本日5/23に自身で撮影した現在のヘソの左上のアフター画像です。その他にも左脇などのリンパ節切除で身体正面はボロボロに醜い傷だらけです。 メラノーマは現在完治していますが精神状態はまだ正常ではありません。 好きだった銭湯にはもう3年行っていません。真夏に一人家に居る時でさえ昔みたいに気楽に上半身裸になることが出来ません。傷跡周辺の無数のホクロやシミが目に入るたびにそれらがメラノーマに見えてきて急に過呼吸になり発作が起きるからです(健康二次

サンスクリーン剤とビタミンD:両方を十分に得る

ビーチ、公園、キャンプなどでのリラックスしたアウトドアや旅行など夏に向けたそわそわした光景があちらこちらで見受けられるようになってきました。これからの暖かい天気は日焼けをもたらしますが心がウキウキする楽しい季節です!サンスクリーン剤は日光曝露による日焼けなどの悪影響を防ぐのに役立ちますが、逆に天然の「日光ビタミンD」を身体で合成する能力を妨げています。 適切な指標がなければ、この相反する「予防」と「摂取」を適切にコントロールすることは出来ません。 健康なビタミンDの摂取量と安全に日射出来る状態を指標として示す!これが我々の太陽紫外線可視化サービス QSun のひとつの価値です。 QSunアプリはあなたが日焼けダメージを発生する前に屋外でどれくらいの時間を過ごすことができるかを教えてくれます。お肌タイプ別に自分がいる場所の環境内UVインデックスとサンスクリーン剤を利用しているか否かで、安全に屋外で日光曝露出来る時間をお知らせします。QSunは、あなたのお肌が安全な日光曝露可能時間を過ぎればQSunアプリはリマインダー機能であなたにアラートするので、サンスクリーン剤を塗ったり再塗布したりするタイミングを的確に知ることが可能です。 サンスクリーン剤を塗布していても日焼けしたことがある人は毎年一定数いますが、それはおそらく最初に適量を塗布していなかったか、もしくは適切な再塗布を忘れている場合が大半です。 QSunはあなたの身長・体重・着用している(もしくは着用する)衣服からあなたのお肌を有害なUV太陽紫外線から守るために必要なサンスクリーン剤量を自動計算するサービスも提供しています。 もちろん皆さんの中には、日焼けを引き起こすUV太陽紫外線がビタミンDの生成に必要であることを理解している方も多いでしょう。健康なビタミンDの血中濃度は風邪やインフルエンザ、アルツハイマー病の発症率の低下と関連しています。さらに短時間の日光暴露でもビタミンDの体内合成レベルを高めます。QSunアプリは、日光曝露からどれだけのビタミンDを生産したかを知ることが出来ます。そのため食事からのビタミンD摂取量を適切に調整することが可能となります。 ぜひ、無料のQSunアプリを iOS または Android から今すぐダウンロードしてください。 QSunは太陽と共存するための正しい

色素性乾皮症(XP):極度な光線過敏性皮膚疾患

一部の特に肌の白い人は太陽に敏感です。それ以上に 色素性乾皮症(XP) と呼ばれる欧米では約25万人に1人(日本では約1万5千人に1人)の珍しい皮膚疾患は、常染色体性劣性遺伝で発症する極度な光線過敏性皮膚疾患です。白内障のように、色素性乾皮症(XP)は皮膚がんを発症する危険性が非常に高いと考えられています¹。日光防御は全ての人にとって重要ですが、色素性乾皮症(XP)を患っている方にとって予防の有無は人命に関わります。 「光老化」の我々の以前の記事を読んでいれば、あなたは皮膚を太陽に曝すと皮膚細胞DNAがUV太陽紫外線を吸収し、遺伝情報の構造変化を引き起こすことを知っています。私たちの細胞が損傷を修復できない場合、突然遺伝子変異を引き起こす可能性があります。色素性乾皮症(XP)はその最たるものであり、遺伝的欠損によるDNA損傷を修復することができず、これが皮膚がんを引き起こす可能性があるのです¹。 色素性乾皮症(XP)を患っている方は太陽紫外線曝露の悪影響を避けるために日焼け防止のあらゆる対策を取る必要があります。日焼け止めの塗布と再塗布、UV防護服、帽子、遮蔽の高いサングラスの着用、可能な限り日陰で過ごすことが望まれます。 蛍光灯は紫外線を放射します。 通常のガラス窓を透過する紫外線も同様に危険をもたらす可能性があるために、屋内においても十二分に注意する必要があります²。日々の日焼け対策に加えて、色素性乾皮症(XP)患者は定期的に皮膚科医の受診が必須となります³。 色素性乾皮症(XP)を患っている方は日なたで時間を過ごすことは危険なので、日光曝露を通してビタミンDを生成することができません。栄養不足を避けるためにもビタミンDサプリメントを服用することをお勧めします³。 QSun™ チームは現在、日光からの天然ビタミンD摂取量の算出に取り組んでいますのでもう少しお待ちください! Sources: 1. Genetics Home Reference. (2017). Xeroderma Pigmentosum. Retrieved April 3, 2017, from https://ghr.nlm.nih.gov/condition/xeroderma-pigmentosum. 2. MedlinePlus. (2015). Xero

太陽と人類の相反する歴史とQSunが切り開く共存という未来

人類が古代から太陽に対し崇拝と忌避を繰り返してきた歴史があることを皆さんも何となくご存知かもしれません。この相反する歴史は大きく7つに区分されます。ミステリー好きであれば古代ローマ・エジプト・マヤ・アステカ文明と聞くと太陽神信仰崇拝の生贄儀礼などがすぐに頭に思い浮かぶと思います。この 「1区分」 の時代は太陽はその恵みにより生命と食物を育み病気を治し災害を遠ざける創造神とも絶対神ともいえる特別な存在で生命維持装置の役割を担っていました。 第一次太陽崇拝時代 です。 そして時は流れ 「2区分」 の1700年〜1800年代、特に西欧で白い肌が富の象徴とされる現象が起きました。 第一次太陽忌避時代 です。この時代に初めて太陽忌避という強い概念が誕生して日光を避ける文化が定着。太陽防御のパラソルや帽子やスカーフなどが登場し日常生活に定着しました。それとともに太陽がもたらす負の部分が少しずつ解明されていきました。 「3区分」 はココ・シャネルが生んだブロンズルックの大流行に伴う 第二次太陽崇拝時代 です。若者を中心に日焼け=健康=グラマーの象徴といったような日焼け礼拝が巻き起こりました。しかし日焼けの害が広く知れ渡ることになると1920年代後半には日焼けの弊害が具体的に認識され日光防御としてサンスクリーン剤が初めてこの世に誕生しました¹。これが 「4区分」 の 第二次太陽忌避時代 です。 そして1930年代〜1940年代は 「5区分」 の 第三次太陽忌避時代 として太陽の悪影響と防御の研究開発が盛んに行われました。この僅か数年後の第二次世界大戦直後1946年以降〜には 「6区分」 として現在に通じる小麦色の肌=健康というシンボル化が形成され太陽崇拝が再燃しました。ビキニスタイルの大流行や現代の日本でも特に男性の意識化に潜在的に強く残っている日焼け・サンタン(黒化)=健康=カッコイイという概念が文化として定着。これが 第三次太陽崇拝時代 です。 1990年代に入りオゾン層破壊と太陽紫外線の具体的な悪影響(皮膚がんや白内障や免疫機能低下など)が全世界の知るところとなりました。今日まで続く 「7区分」 の 第四次太陽忌避時代 です。UVカット機能が搭載された日傘やサングラスや帽子などの予防アイテムが充実し、サンスクリーン剤は著しい進化を遂げました。しかし、この第四

自然老化と光老化の違いとは?

UV太陽紫外線の UV-Aが「光老化」を促進する主原因 になっていることについては以前の投稿でも詳しく説明してきました。UV-Aは波長が長いため低エネルギーで生体に及ぼす影響は決して強くありませんが皮膚へ進達し真皮にさまざまな悪影響を及ぼします。 「自然老化」とはその名の通り加齢とともに現れる生体の自然な皮膚の老化のことを言います。 日光にほとんど曝されない体幹である腹部・臀部・腕や足の内側などの部位に比較的滑らかですが弾力性を欠いた外観で現れ進行します。キメが粗いとも浅いとも表現されます。表皮の厚さは薄くなり、角層のターンオーバーは遅くなり、メラノサイトが減少してメラニンの生産が低下し、ランゲルハンス細胞もやや減少します。真皮のコラーゲンは減少し、グリコサミノグリカンもやや減少しますが、エラスチンはやや増加します。 「光老化」はUV太陽紫外線によって引き起こされる皮膚老化のことを言います。 日光に曝されることの多い顔面・うなじ・手の甲・腕や足の外側などの部位にゴワゴワやシミやシワといった外観で現れ進行します。キメは変形し消失することもあります。表皮の厚さは肥厚〜薄くなり、角層は不均一になり、メラノサイトは増加しメラニンの生産を亢進し、ランゲルハンス細胞は減少します。真皮のコラーゲンは配向の乱れを伴い著しく減少し、グリコサミノグリカンも減少、エラスチンは著しく変性し塊状に沈着し、微小血管に走向の乱れや異常な血管新生が見られます¹。 光老化を引き起こす主原因であるUV-Aは雲や霧や窓ガラスを透過します。2017年4月に公共交通機関(JR・新幹線)の博多ー小倉間で我々が実施した調査結果は、窓ガラスを透過したUV-Aの平均UV指数は「2」でした。ちなみに同時刻の屋外平均UV指数は「5」でした²。UV-Aは間違いなく窓ガラスを透過しているのです。 上の画像は2012年にNorthwestern Universityのennifer R.S. Gordon, M.D.とJoaquin C. Brieva, M.D.が発表したアメリカで28年間配送トラックの運転に従事した69歳のトラック運転手の光老化を顕著に表した事例写真です³。この方を見てもあなたは「日光を浴びる時間はほんの数分だから大したこと無い」と言えますか? QSun は窓ガラスを透過する